ジャム

ジャムパンを食べていたこひくんが、偉そうにこんなことを言い出した。

「このジャムパン、ジャムの量が超少ないよ。一体なに考えてるんだ。この量のジャムでジャムパンを名乗るなんて超ずうずうしい。セブンイレブンのパンだから信頼してたのに。裏切られた気持ちでいっぱいだ。」

ジャムぐらいでガタガタうるせーなぁと思いつつ「そんなに少ないの?ちょっと見して。」とこひくんの持っているパンを覗き込んでみた。すると・・・確かにジャムの量が少ない。具の少ない肉まんのように、パンの中がぽっかり空洞になっている。

ほほぅ。これは確かに、ジャムパンと言うにはジャムの量が少ないね。
「でしょー!ずうずうしいよねー!?ひどいよねー!?」
確かにひどい。もっとしっかりしろ!と言いたいね。
「こんなジャムパン平気で売るなんてなに考えてんだろうね!?」
ほんとだね。なに考えてんだろ。尋常じゃないね。
「せっかく旨いパンなのにさぁ!これでジャムの量さえ多ければ完璧なのに!」
ジャムの量さえ多ければ完璧なの?
「完璧だよー!」

そうか。ジャムの量が多ければ完璧か。

じゃあセブンイレブンのジャムパンは完璧だ。

こひくんのちんこあたりにボッテリと落ちているそのジャムを元の場所に戻しさえすれば。



・・・しかし、20代も後半だっつーのにこんだけ見苦しくジャムをこぼせるなんて、ホント尋常じゃないなぁ。なに考えてんだろうなぁ。