謎はすべて

先週、こひくんは会社にたまたま来ていた保険屋のお姉ちゃんに、あれこれいろいろな保険を勧められたという。
生命保険はどうですか。ガン保険もありますよ。入院保険だけではなにかと不安でしょう。あれとこれを組み合わせて月々たったの○○円。入るしかないですよ。ご家族のためですよ。安心を買うつもりでぜひともどうですか。

・・・とまぁ、いろーんな決めゼリフを駆使してせまってくる保険のお姉ちゃん。

これに対しこひくんは、
「奥さんに聞いてみないと・・・。僕1人じゃ決められないので・・・すみません。」
と言って断ったという。すると保険のお姉ちゃんは、口をとがらせながら
「わかりました・・・でも!もし他の保険に入るとしても外資はやめてくださいね!」
と強い口調で言ったそうだ。

―なぜ「外資はやめてください」なのか。

外資に客を取られるとなにか不都合なことでもあるのか。他社の保険に入るのはいいけど、外資の他社はダメ・・・。なにか明確な理由がありそうだが、悲しいかな、わたしは経済にも一般常識にもうとい(馬鹿ともいう)ので、その理由がわからない。そこでこひくんに、「なんで外資はマズイの?」と聞いてみた。するとこひくんはこともあろうか、こう答えた。
「俺にもわからない。」
わからないんだったら、なぜ、保険のお姉ちゃんがそう言ったときに「なんでですか?」と聞かないのか。オマエは、「外資はやめてください」と言ったそのお姉ちゃんに対してなんと答えたんだ!
「え〜、なんかぁ、『あ、わかりました。気をつけます。』って。」
・・・ハァ?
なんで外資がダメなのか、理由もわからないくせに「気をつけます」??・・・ハァ?
なに話終わらせてんだよっ!なんで謎を謎のままにしておくんだ!ばかっ!


そういえば、こないだもそうだった。
会社で先輩から、「テレビ朝日の新ドラマ『熟年離婚』は絶対見たほうがいい!」と熱心に勧められたというので、「なんで?なんで見たほうがいいの?」と聞いたら、「わかんない。」と答えやがった。
わかんないじゃねーんだよ!どうして先輩からそう言われたときに、「なんでですか?」って聞かないんだオマエは!コミュニケーション不全か!?会話のキャッチボール拒否か!?普通聞くだろうが!「なんでですか」「それはね、あのドラマがとてもおもしろいからだよ!」とか、「なんでですか」「それはね、あのドラマがサラリーマンにとってすごく参考になるからだよ!」とか「なんでですか」「それはね、渡哲也がとてもかっこいいからだよ!」とか、そっから広がるなにかがあるだろうが!

ものを知らないどころか疑問を持つことさえ出来ないニワトリ野郎め!ボンヤリ生きやがって!もっと疑問を持って生きるんだ!オマエに足りないのは「なんで?」「どうして?」の姿勢!「教えてちゃん」の心意気!オマエが散漫な生き方してるばっかりに、わたしは毎度毎度モヤモヤしてばっかりだ!


もうこの際誰でもいいので、どうして保険屋のお姉ちゃんが「外資の保険はやめてくれ」と言ったのか、その理由を教えてくれないか?と思った。


それと合わせて、『熟年離婚』を絶対見たほうがいい理由も教えてもらえるとありがたいなぁ。いや、むしろ保険がどうのよりもそっちのほうが気になるなぁ。とも思った。