断水

ひとりでシャワーを浴びていたら、唐突に断水した。
ちょうど体を洗い終わり、流そうと思っていたところだった。
泡だらけのセクシーみほ。ププッピドゥ。

とか言ってる場合じゃない。寒い。寒いし、泡だらけ。
とりあえずお風呂を出てタオルで軽く泡を拭き取り、すっぱだかでこひくんに駆け寄り訴える。
「水が出ないよ!まだ泡を流してないよ!お肌がおかしなことになっちゃうよ!どうにかしておくれよ!」


するとこひくんは少しもあわてずこう言った。
「トイレの水使って流せばいいじゃん。」
…え?なになに?みほわかんないよ?もう一回言ってみて?
「だからぁ、トイレの水。」
はぁ!?なーんでキレイに洗った体をトイレの水で流すんだよっ!おめぇバカじゃねーの!?と思いつつ、冷静に「それはムリ」と謹んで辞退。だがこひくんはしつこく、
「トイレのタンクの水ならキレイじゃない!?」
と言ってきた。
おンまえ、ほんとバカだろ!?いい加減にしろよ!?もはや水がキレイかどうかの問題じゃねーんだよ!!『トイレの水』ってゆう言葉のイメージの問題なんだよ!!と今度こそ文句を言おうと思ったが、ここも冷静に「他の方法はないもんですかね?」と下手に出て問いかける。

「あ!わかった!じゃあトイレのタンクの中に節水のためにペットボトル入ってるから、そのペットボトルの中の水使えば!?」



…頼むから、水の入手経路とトイレを切り離して一から考え直してくれよ。と思った。