カラフル

こひくんとわたしはいまでこそ一緒に住んでいるが、付き合い始めた当初は山梨と栃木での遠距離恋愛だった。
なのでその頃はよく、メールや電話に飽き足らず手紙のやり取りまでしていた。
えぇしてましたよ!してましたとも!いい歳こいて恥ずかしげもなくラブレターですよ!笑うなら笑いなさいよっ!あたしゃそんな話他人から聞いたら間違いなく笑うね!自分だから笑えんけどねっ!でも誰だって、付き合い始めの頃っておかしなことするじゃない!?有り得ないことするじゃない!?それが恋のチカラじゃない!?違う!?今「プッ」って笑ったヤツ、でてきなさいよ!やるならやるわよ!アンタの過去調べ上げて恥ずかしいエピソード箇条書きに書き出してやるわよーーっ!!

…えーっと、なんだったっけ。あ、そうだそうだ。そんで、その頃いただいたこひくんからの手紙に、毎回必ず書いてある一文があって、ソレってちょっとどうなの?ってゆう話をしたいんですけどいいですか?続けますよ?

その一文ってゆーのは、なんか、みほに出会えたおかげで僕の人生はとても色鮮やかなものになりました?とかなんとか?なんかそんな感じ。正直きっつー、みたいな?
毎回毎回、手紙が来るたびに必ずその一文が書いてあって、あんたいったい何なのさソレよっぽど自信のある殺し文句ですか?てゆーかオマエ今までどんだけ真っ暗な人生送ってきたんだよ!と思ったよってことが書きたかっただけですよっ!悪いか!でも正直、すまんかったと思っとる!だから今なら、素直に言える気がする…「ごめんね」って。


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「書きたかっただけですよっ!」ってトコまで書いて置いといたら、こひくんが勝手に「悪いか!でも正直〜(以降略)」って書き足しててムカついた。でもちょっと笑えたからそのまま採用。