デブ専

付き合い始めの頃。
こひくんはしきりと自分のことを
「俺なんて小デブだし・・・」
と言っていた。
あまりにもしょっちゅう言うので、私は
「実は私はデブ専なのだ。だから気にすることはない。伊集院や塚地が大好きなのだ。それに比べたらお前は痩せている。もっと太ってもいいくらいではないか。」
と言ってやった。
これは私の優しさである。太ってるとか痩せているとかそんなちっちゃいことで自分を卑下してほしくない、もっとスクスク育って欲しい、という愛情から出た言葉だ。
ところがそれを、あの男はなんと人に言いふらしやがった。自分のHPの日記にまで彼女はデブ専と書きだす始末。
かくして無情にも、私は人から「デブ専なのよね」「デブ専なんでしょ?」などと言われ続けるハメに陥った。もう涙も出ない。


ところがまぁ不思議なもので、人から「あなたはデブ専」と言われ続けていると
「私はデブ専?そう?そうなの?そうなのね?」
って気になってくるのだ。
最近テレビを見ていても街を歩いていても、どうも太った人に目がいく自分に気が付いた。
「私デブ専ですから!」と言い切れるレベルにはまだないものの、「デブ専じゃない!とは言い切れない」くらいまでのレベルには達しているんじゃないか、と自負している。