ヴァーバル(おしゃべり)・キント

ツタヤで借りてきた映画を見る。どんでん返しで有名なあの映画。
わたしは以前にも見たことがあるが、こひくんが見たいというので借りてきた。


見始めたとたん、こひくんが「意味がわからない」「話が見えない」と騒ぎ出した。
まだ見始めたばっかだろうが。いいからだまって見てろよ。見てればわかってくるから。
「うーん、やっぱり話がわからないなぁ。そもそも人の名前が覚えられないよ。フェンスターって誰?あの男前?じゃあイーディは?イーディってどの男?」
イーディは女だよ。うるさいな。人の名前なんて覚えなくていいからだまって見てろ。ガタガタしゃべってるから内容が頭に入らないんだろうが。
「このヒトなに人かな?スペイン人?」
そんなこと話の流れと関係ないだろ。オマエ、見るポイントが間違ってるから話がわかんなくなるんだよ。

しまいにはこうだ。
「ねぇ、カイザーソゼってどのヒト?」

オマエもう死ねよ!見る資格ねぇよ!


ここまで、時間にして40分そこそこ。
そして50分が過ぎる前に、こひくんは深い眠りについた。
この映画は100分ちょい。これからが面白くなるところなのに・・・。そもそもおまえが「見たい」と言い出したのに・・・。


どんなに面白いどんでん返しが待っていても、そこまで辿りつけない男がここにいる。


あぁもうイヤだ。アイツはだめだ。脳が死んでる。
これからは映画は一人で見よう。


もしこひくんが「やだやだ、俺も一緒に見る!」と騒ぎ出したら、千円握らせてパチスロにでも行かせよう。