ワイルド

こひくんが最近、「今日ねー会社でこんなことがあってこう言われたから、こう言い返したんだよー。俺ってワイルド?」とか「今日のごはんは○○を食べたよー。俺ってワイルド?」等々、なにかにつけて、自分がワイルドかどうかをわたしに問うてくるようになった。

いったいなんなんだ。誰の入れ知恵だ。なんでワイルドを目指しているんだ。なんか気持ち悪い。ワイルドを求めるこひくんなんてクソだ。こひくんが一番手を出しちゃいけない領域じゃないか。

最初の頃は、「ワイルド?」と聞かれても「そうね。」と適当に流していたけど、あんまりしつこいので、ついに
「ワイルドワイルドって、オマエいったいなんなのさ!バカ!ないものねだりっ!」
とこひくんをののしってしまった。するとこひくんは泣きそうな声でこう言い返してきた。
「だって・・・!だって前に俺が同僚の話したとき、みほが『それはワイルドでかっこいいね』って言ったから!ヒドイズルイみほはワイルドが好きだったの!?と思って・・・俺・・・俺・・・」

えーっ!!!
わたしの入れ知恵だった!マジか!ワイルドでかっこいい?そんなこと言ったっけ??
「言ったよ!だから俺もワイルドになろうと思ってがんばってたのに・・・」
えー、なんかごめん。わたしのせいでおかしな苦労をさせてごめん。でもオマエやっぱりバカだよ!バカッ!わたしにはワイルドなんかより好きなものがあるんだ!そんなことも知らないで早とちりしちゃって!
「そうなの?ワイルドより好きなものがあるの!?ホント!?」
ホントだよ。わたしが本当に好きなのは、ワイルドじゃなくて・・・
マイルド!わたしが一番好きなのはマイルド!
「マイルドー!?」
そう、マイルド!だからこひくんはマイルドを目指すべき!ワイルドよりマイルドになるべき!
「えー、がんばる!俺マイルド目指す!マイルドでかっこよくなる!」
うんうん、それがいい、そうしなさい!



こひくん、ダジャレで路線変更。節操がないね。でも偉い旦那さんだと思った。